共に嘘を吐き続ける二人、ミステリアスアイズとPretty Liarの歌詞の話(ネタバレ有り)
ミステリアスアイズイベ、お疲れ様でした。
楽曲、コミュ共に素晴らしい出来だったと感じています。
そして、その素晴らしいと感じた気持ちを大切にしたいと思い、こうして記事を書いています。
最初、コミュを見ずに曲を聞いた時は恋をして、好きな人に自分を見て欲しいと色々頑張る女の子の気持ちを歌った、セクシーかつミステリアスな、ユニット名に違わない歌だなあ、と感じていました。
しかし、コミュを全て見て、そして作詞者である森由里子さんの
ブログ記事を見てからこの曲を聞くと、何かそれだけの歌じゃないかもしれないなあ、と感じた人間のだらだら書きです。
あくまでゲームverを聞いた上での解釈なので、FULLを聞いた場合、そしてEDコミュを見た場合これが全部覆る可能性もあります。
また、こうじゃないかしら?と思った歌詞を抜粋しているので全ての歌詞に考察がある訳ではありません。
奏:YES、一番言いたい言葉は(あなたに憧れている)
楓:NO、一番言えない言葉よ(ありのままの私を見て欲しい)
このパートは何となく、その言葉を省略して伝えている、と言う風に取れました。
次の歌詞を見ていきましょう。
楓:彼氏なんていないのに モテてるふりとか
これは恐らく、本来の怠惰な自分ではなく、周りに求められたアイドル高垣楓として求められている、高垣楓として振る舞う、と言うことなのでしょうか。
……コミュを見た後だと、奏さんに見せたい姿である、自分がなりたい高垣楓として振る舞うと言うことなのかもしれません。
奏:ペットボトル開けて ヒリキなフリとか
奏さんはしっかりしていて、落ち着きがある…今回のコミュをみてもそういったイメージがアイドル達皆にも浸透しています。
その奏さんを演じている、と言うことでしょうか。
そんな奏さんにもフレデリカや加蓮等、自身のことを良く分かっている友達が居ます。
ヒリキなフリ、と言うのはそんな友達に見せたい、可愛い隙の部分なのかもしれません。
奏:もう一人の私
これは奏さんが言う、普通の女の子である奏さんのことなのでしょう。
冷静でいようとして、大人でいようとして、背伸びをしたい、等身大の女の子である速水奏。
楓:もう恋してる証
共同生活で見た、奏さんの見せる姿を好ましく思っている、と言うことでしょうか。
憧れに近付こうと足掻く姿も、自分という存在に憧れてくれる純粋な心も。
そして、その心に報いたいと思う自分の心すらも。
奏:真実はね 楓:偽りに隠れてるから
奏さんは憧れの姿があります。
それに近づく為に、自分を律し、綺麗であろうとします。
皆のイメージにある、しっかり物で、良く気が利く頼りになる奏さん。
しかし、共同生活の中で奏さんは、楓さんに自分がごく普通の少女であることを知られてしまいます。
それでも、憧れに近づくことを辞めません。
そういう物になりたいから。
例えなれないと分かっていても、それに手を伸ばし続けたい。
その嘘を付き続ければ、それはいつか本当になる、と言うことを言っているのかもしれません。
そして楓さんは、ずっと、ありのままの自分を見て欲しい、そう言い続けてきました。
しかし彼女が見せる少しだらしのない一面も、それしか知らない人にとっては、親しみやすい歌姫の一面としてしか見てもらえません。
何処にでも付き纏ってくる、高垣楓と言う重圧。
それがたまらなく辛くて、全てをさらけ出したいと思った時。
その願いが叶った時。そこにあったのは、怖いと言う感情でした。
奏ちゃんに、幻滅されたくない。私に憧れてくれたこの子に、悲しい思いをさせたまま終わらせたくない。
それならば。
奏:プライドと言うワンピ着ている
トップアイドルとしてのプライドを持って、私は高垣楓となる。
そう、なりたいと思ったから。本当の自分を見て欲しい、だけど、それを見せることで悲しい思いをさせてしまうなら高垣楓としての、鎧をまとおう。
奏:裸のHeartは
先程も言った、ただ純粋に高垣楓に憧れる、プライドも外面も全て取り去った純粋な少女である速水奏、なのかなと思います。
楓:まだ まだ
二人:見せられないわ
二人:あと少しだけど
楓さんがどんな人か、奏さんがどんな人か。
私達は、お互いをよく知っている。
それでも、嘘を付き続けたい。プライドがあるから。
このステージが終わるまで、いや、アイドルとしていなくなるまで。
このアイドルと言う美しい嘘を、吐き続けなければならないのだから。
それが二人の、約束だから。
色々と書きましたが、あくまで私がこう思うんじゃないかしら?と思う解釈なのでこれが絶対と言う訳ではありません。
自分はこう思うとか、そういうのがあればそれを大切にして頂ければと思います。
いつもとは違った感じの記事ですが、最後まで読んでくださりありがとうございました。